ダーウィンの日記1832年8月24日 [ダーウィンが行く]
ダーウィンの日記(ラプラタ河以南への巡航)
[日記仮訳]
(1832年8月)24日
やっと、しっかりと進む事が出来た。コリエンテス岬の北方で海岸の表情にわずかな程度ではあるが変化があった。波を打つような砂の小丘の連鎖のかわりに、地平線が低い卓状地で画されている。これが広い切れ目あるいは谷によって区分されていて多くの角ばった塊を示している。
日中、陸地の内側での多くの大きな火による煙を見た。それが何に起因しているのかを推測するのは容易ではない。インディアンのものだとすればここは北すぎるし、スペイン人はこの辺には住んでいない。
日が沈む時、空には雲がなかった。北よりの風が続く大きな期待がある。もしそうであれば、明日私たちはコリエンテスを回るだろう。そして可能ならボートで岬に上陸するのだ。
[天候]
1832年8月24日正午の天候:
北北東の風、風力2、青空、雲、気温摂氏12.8度、水温摂氏11.7度。
[地図1]1832年8月24日正午のビーグル号の位置..
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[地図2]コリエンテス岬(Cabo Corrientes)の位置..
この緯度経度の数値はフィッツロイ艦長の記したものではありません
[画像]コリエンテス岬北方の海岸(1)..
出典: http://www.panoramio.com/photo/8466676
コリエンテス岬北方の海岸(2)..
出典: http://www.panoramio.com/photo/3689705
[日記原文]
24th
We have made a good run; at last. North of Cape of Corrientes the coast in a small degree has altered its appearance: instead of the undulating chain of sand-hillocks, the horizon is bounded by low table land. This being divided by broard gaps or vallies, presents so many square masses. —
We have seen during the day the smoke from several large fires within the country: it is not easy to guess how they arise. — It is too far North for the Indians & the country is uninhabited by the Spaniards. — The sun set in a cloudless sky; & there is every prospect of the Northerly wind lasting; if so tomorrow we shall double Corrientes & if we can, land in the boats on the promontory. —
["ダーウィンが行く"について]
このシリーズで扱っているのはダーウィンがビーグル号に乗っている時の日記です。訳文は私的な研究目的に供するだけの仮のものです。普通は全文を訳しますが日によっては原文全文と注釈または抄訳だけにとどめる場合もあります。抄訳の時はその旨を明示します。
[日記原典] "Charles Darwin's Beagle Diary" ed. by R.D.Keynes, Cambridge U.P., 1988.
ダーウィンの日記全体の冒頭部はこのブログでは次のページにあります..
http://kozuchi.blog.so-net.ne.jp/2006-10-23
[日記仮訳]
(1832年8月)24日
やっと、しっかりと進む事が出来た。コリエンテス岬の北方で海岸の表情にわずかな程度ではあるが変化があった。波を打つような砂の小丘の連鎖のかわりに、地平線が低い卓状地で画されている。これが広い切れ目あるいは谷によって区分されていて多くの角ばった塊を示している。
日中、陸地の内側での多くの大きな火による煙を見た。それが何に起因しているのかを推測するのは容易ではない。インディアンのものだとすればここは北すぎるし、スペイン人はこの辺には住んでいない。
日が沈む時、空には雲がなかった。北よりの風が続く大きな期待がある。もしそうであれば、明日私たちはコリエンテスを回るだろう。そして可能ならボートで岬に上陸するのだ。
[天候]
1832年8月24日正午の天候:
北北東の風、風力2、青空、雲、気温摂氏12.8度、水温摂氏11.7度。
[地図1]1832年8月24日正午のビーグル号の位置..
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[地図2]コリエンテス岬(Cabo Corrientes)の位置..
この緯度経度の数値はフィッツロイ艦長の記したものではありません
[画像]コリエンテス岬北方の海岸(1)..
出典: http://www.panoramio.com/photo/8466676
コリエンテス岬北方の海岸(2)..
出典: http://www.panoramio.com/photo/3689705
[日記原文]
24th
We have made a good run; at last. North of Cape of Corrientes the coast in a small degree has altered its appearance: instead of the undulating chain of sand-hillocks, the horizon is bounded by low table land. This being divided by broard gaps or vallies, presents so many square masses. —
We have seen during the day the smoke from several large fires within the country: it is not easy to guess how they arise. — It is too far North for the Indians & the country is uninhabited by the Spaniards. — The sun set in a cloudless sky; & there is every prospect of the Northerly wind lasting; if so tomorrow we shall double Corrientes & if we can, land in the boats on the promontory. —
["ダーウィンが行く"について]
このシリーズで扱っているのはダーウィンがビーグル号に乗っている時の日記です。訳文は私的な研究目的に供するだけの仮のものです。普通は全文を訳しますが日によっては原文全文と注釈または抄訳だけにとどめる場合もあります。抄訳の時はその旨を明示します。
[日記原典] "Charles Darwin's Beagle Diary" ed. by R.D.Keynes, Cambridge U.P., 1988.
ダーウィンの日記全体の冒頭部はこのブログでは次のページにあります..
http://kozuchi.blog.so-net.ne.jp/2006-10-23
初めまして。
私のブログへご訪問頂きありがとうございました。
私もお邪魔させて頂きました。
ダーウィンの日記の翻訳をなさっていらっしゃるのですね。
生物関係のご研究をなさっていらっしゃるのですか?
とても勉強になります。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
by 青い鳥 (2008-08-13 18:18)
ご訪問ありがとうございました。
またよろしかったらお越しください。
よろしくお願いします。
by つぐみ (2008-08-13 21:17)
こんばんは。
ご訪問ありがとうございました。
ダーウィンの日記+地図+写真で、なんだかその場の雰囲気が伝わって気ますね。
過去記事も拝見させていただきます。
またお邪魔いたしますので、当方の日記にもお越しくださいませ。
by まちびとん (2008-08-14 01:18)