SSブログ

ダーウィンの日記1832年7月11日と12日 [ダーウィンが行く]

ダーウィンの日記(リオからモンテビデオへ)

[日記仮訳]

(1832年7月)11日

この日は疲れて気の抜けた不快感のうちに過ぎた。ここ数日は、もし気分さえ良かったなら私が関心をもったであろう多数の事柄があった。多くの種類のウミツバメが船を追いかけて来ている。とても優美な鳥であるマダラフルマカモメに私たちは出くわした。これは一般には南回帰線を越える時にはよくある事だ[注]。 いく頭ものクジラが見えた。私は一度覗いては見たのだが、私のなんとも[船酔いに]ゆがんだ目にはほとんど何の興味ももたらさなかった。
[注]ビーグル号はこの日記日付の数日前の7月6日~7日の間に南回帰線を南側に越えています。

12日

風は相変わらずもつれ気味だが弱い。私たちはリオからたった約150海里[278km]で、サンタ・マリア岬[*注]からは700海里[1297km]のところにいる。
[*注]ウルグァイの南東海岸、ラプラタ河の河口近くにある岬。

[地図]1832年7月12日正午のビーグル号の位置..

View Larger Map

[日記原文]
11th
The day has passed in listless discomfort. — if I had been well several things would have interested me during these latter days. — The vessel has been followed by many sorts of Petrels. — a very elegant one, the Cape-pidgeon[sic], we met as is generally the case on passing the Tropic. — Several Whales have been seen. — I just had a peep at one, but to my jaundiced eyes it even possessed little interest. —

12th
The wind yet continues foul, but light: we are only about 150 miles from Rio, & 700 from Cape St Mary's.

daptioncapense.jpg
マダラフルマカモメ

["ダーウィンが行く"について]
このシリーズで扱っているのはダーウィンがビーグル号に乗っている時の日記です。訳文は私的な研究目的に供するだけの仮のものです。普通は全文を訳しますが日によっては原文全文と注釈または抄訳だけにとどめる場合もあります。抄訳の時はその旨を明示します。
[日記原典]
"Charles Darwin's Beagle Diary" ed. by R.D.Keynes, Cambridge U.P., 1988.
nice!(22)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 22

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。