SSブログ

夏の土用(2007年) [あれこれ]

夏の土用(7月20日)

今日2007年7月20日午前10時34分32秒(JST;日本の中央標準時)に太陽の黄道上の経度が117度になります。
黄道上の(各日時での)経度のはかり方というのは春分の太陽のあるべき位置で0度としていますから、これで、太陽は春分点から考えて(見かけ上)117度だけ黄道上を離れていることになり、また、この事実を持って夏の土用の入りということになります。夏の土用は立秋(太陽黄経135度)の前日までということになりますので、今年の場合は8月7日までで、8月8日に立秋ということになります。もっともその前に7月23日の大暑(太陽黄経120度)があります。

暑中見舞いの時節ということにもなりますが、九州南部までを除いてまだ梅雨明けの声が聞こえてきませんね。ところで、今年は10日後の7月30日が"乙丑(きのと うし)"で丑の日となります。何故か有名な土用の丑の日ですが、通常なら梅雨明けして夏バテしやすい頃合いということでしょうか。

黄道というのは天球上の太陽の(見かけの)動きの経路ということなのですが、もちろん実際は地球が太陽の周りを回っているわけで、太陽が天球上を動いているように見えるのは見かけのものに過ぎませんが、黄道を基準にした黄道座標というのは太陽や月や惑星の位置や動きを記述するのによく使われ天体観測で重要な役割をはたしています。春分の時の太陽の位置の黄道経度を0度として、夏至の時が90度、秋分180度、冬至270度で、それからさらに90度動いて次の春分でまた0度になります。
ところで、天球上の春分の点(春分のときの太陽の位置)自体が黄道上で長い年月の間に少しずつ変化して来ていて、今から3000年前でしたらおひつじ座(Aries)にあったのですが、徐々に移動して、西暦紀元前1世紀を過ぎてやや経った頃におひつじ座の隣のうお座(Pisces)の領域(現在使用されている星座領域の区分で見て)に入り、今でもうお座が春分点のある領域です。

http://www.nao.ac.jp/koyomi/yoko/2007/rekiyou072.html

(7月20日午前10時34分32秒; 地球中心から見た空の模型;中央に太陽)

注:現在の天体観測用の区分で見ると、太陽はふたご座(Gemini)からかに座(Cancer)に移りつつあるところです。私のよく知らない星占いの区分のほうではかに座からしし座に移ろうというところのようですから、古代の星占いでの太陽位置と現行の天体観測用の区分での太陽位置とでは1ヶ月分ほど異なるわけですが、これはひとつには星座の区分が異なるということもありますが、それよりも上述の春分点の長期移動が主要原因だと思われます。


タグ:節気
nice!(16)  コメント(4) 

nice! 16

コメント 4

umiko

と言うことは 星占いも見方がかわるのでしょうか?
by umiko (2007-07-20 09:17) 

さとふみ

>と言うことは 星占いも見方がかわるのでしょうか?

星占いのことはよくわからないのですが、少なくとも天体観測用の領域区分は現在の区分で、他方で星占いのは古代に見えていた区分なんですね。
占いの体系(これについてはよく知りません)が古代に成立したものなら、古代の見え方で考えるのが妥当ということなのでしょうか。
by さとふみ (2007-07-20 09:22) 

響(きょう)

う゛ーーんん。いつもながら、緻密な情報にもとづく記事ですねぇ。
知的好奇心が刺激されます。(^^)

今日は、心のスープカレーについて、書きました。(^^)
by 響(きょう) (2007-07-20 14:56) 

アールグレイ

こちらは、梅雨は明けて暑い日が続いています。
30日の土用の丑の日は、うなぎが美味しいかもしれません。
他の地域も、早く梅雨が明けますように。
by アールグレイ (2007-07-20 20:32) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。