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ポリネシアと"ラピタネシア" [あれこれ]

ポリネシア三角形:


図の頂点は、ハワイイ諸島 - ニュージーランド - イースター島
この内側に、トンガ、タヒチ(ソサイアティー諸島)、クック諸島、マルケサス諸島といったところが含まれます。

"ラピタネシア":

"ラピタネシア"は正式の地名ではありません。片山一道著、"海のモンゴロイド - ポリネシア人の祖先をもとめて" (吉川弘文館, 2002) という本のなかで使われている言葉です。それによれば、いまから4000年から2000年前に土器を作る文化を持ち、後のポリネシア人となったと考えられる人々の生活の(遺跡が残っている)範囲の呼称です。
このラピタ人達はかなり高度の航海技術を持ち、やがて"ラピタネシア"東部のサモアやトンガから広大な海洋を渡り、クック諸島やソサイアティー諸島へ、そしてマルケサス諸島やハワイイ諸島へと進み、最終段階として東はイースター島、約1000年ぐらい前に南はニュージーランへと植民を広げたと考えられるとのことです。その植民の過程で何故か土器作りの習慣を捨てたものとみられるとも言われます。
もともとラピタ人は大柄だったようですが、それは太陽が出ていれば酷暑、夜間または日の陰った風波のもとでの体感において極寒という厳しい条件での航海による植民における適応で、特に後には筋骨たくましい大型のポリネシア人型の人々になったのだろうとも言われます。
その出自としては台湾、フィリピン、および中国大陸南部沿岸一帯とするのが有力な説だそうです。時期としては、曖昧ですが数千年前ということです。
北欧のヴァイキングよりはるかにスケールの大きな航海民族だったということになります。

(ポリネシア人の使ったダブルカヌーのイメージ)

(Herb Kane筆)


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春分

ラピタ人は大柄ですか。巨人の国はラピュタとは違ったけれど。
by 春分 (2007-08-26 20:00) 

さとふみ

ラピュタならガリバー旅行記ですね。
ラピタ人のほうは航海民族で空は飛ばない(笑)。

ところで、片山氏の著書「ポリネシア人」の紹介が次のページにあります。
http://www.asahi-net.or.jp/~NA2Y-YMMT/p1.html
(エンコーディングが""ISO 2022-JP"になっているようです。)
by さとふみ (2007-08-26 20:19) 

春分

「ポリネシア人」のページも実に面白いです。ありがとうございます。
by 春分 (2007-08-27 17:11) 

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